こどもは大人より体温が少し高めで、37.5度までは発熱とは言えないことが多いです。
ただし、生後3カ月未満の赤ちゃんが38度以上の熱を出したときは注意が必要です。重い感染症の可能性があるため、解熱剤を使わずにすぐに医療機関を受診してください。
3カ月以上のお子さまでも、40度以上の高熱や微熱が続くときには受診をおすすめします。意識がもうろうとしている/ぐったりして水分がとれない/嘔吐や下痢がある/呼吸が優れない機嫌が悪い、泣き止まないなど。ご心配なときは、遠慮なくご相談ください。

5歳くらいまでのお子さまに起こることがある熱性けいれんは珍しくはありません。
けいれんが起きた際は、まず落ち着く事が大事。お子さまの体を横向きに寝かせ、嘔吐物で気道が詰まらないように注意してください。揺すったりせず、時間をはかりましょう。
けいれんが5分以内に収まり、意識がはっきりしていればその後の受診をおすすめいたしますが、5分以上続く場合、はじめてのけいれん、意識が戻らない、けいれんを繰り返す場合はすぐに医療機関にご相談してください。

腹痛は症状の中で多く症状がわかりにいくく診断しづらい症状です。
急性胃腸炎や便秘などが多く、通常は軽症で経過しますが、時には強い痛みを感じることもあります。
肺炎や喘息発作、腎臓や尿路の病気、食物アレルギー、ストレスや生活の乱れが原因になることもあります。
中には急性虫垂炎や腸重積、腸閉塞、精巣捻転など、すぐに治療が必要な緊急の腹痛もあります。
突然の激しい腹痛や心配な症状があれば、遠慮なくお電話でご相談ください。

お子さまの頭痛は、感冒や副鼻腔炎などの感染症に伴うものが多いですが、片頭痛のこともあります。
片頭痛はズキズキとした痛みが特徴で、嘔吐や腹痛を伴うこともあります。
小学生高学年や思春期になると、ストレスやスマートフォンの使用過多による筋緊張型頭痛が増えてきます。
自律神経の乱れによる起立性調節障害にも頭痛が伴うことがあります。
急に激しい頭痛が起こり、首が動かせなかったり、発熱がないのに吐き気や嘔吐を繰り返す場合は、
すぐにご相談ください。

かぜのときに咳や息苦しさが出ることはよくありますが、軽い症状でも長く続くときは注意が必要です。
喉や気管支に炎症が残っていることが多く、早めに治療を受けることが大切です。
特に喘息の発作は放っておくと悪くなってしまうことがあります。吸入やお薬で症状を和らげることができますので、呼吸が苦しそうだったり咳が長引くときは、早めにご相談ください。

お子さまの胸痛は心臓以外の原因で起こることがありますが、胸の筋肉や咳による痛み、
不安やストレスが原因になることもあります。ただし、心臓の病気が隠れていることもあるため、
必要に応じて心電図や心エコー検査を行い原因を探求いたします。長引くなど気になる症状があればお気軽にご相談ください。

成長期のお子さまは、骨や筋肉が急速に伸びることで夜間に手足の痛みを感じることがあります。
成長痛と呼び、3歳から12歳くらいに多くみられます。しかしながら歩けないなど痛みが強い場合や皮膚が腫れたり触ると熱をもっていたり、皮膚の色が変わっている場合、他の病気の可能性が高いです。
整形外科や小児科をお早めに受診してください。

小さなお子さまは耳管が短く鼻の奥とつながっているため、中耳炎にかかりやすい傾向がございます。
微熱が続いたり、機嫌が悪く耳を頻回に触る様子があれば中耳炎の可能性があります。
軽症なら痛み止めや内服薬で様子を見ることもありますが、症状が長く続いている場合、聞こえにくい場合
（幼児は声がけに反応が弱いなど）、眩暈を伴っている場合、耐えられないほど痛みが強い場合は診療による原因追及が必要です。ぜひご相談ください。